こんにちは、Japan Developer Support Core チームの近澤です。
WSUS から Windows Update を配信する構成は、Windows Update Agent (WUA) API を使用してスクリプトから実行することが可能です。
これにより、配信する更新プログラムの検索、選定、ダウンロード、インストールを自動化することができます。
Windows Update エージェント API - Win32 apps | Microsoft Learn
さて、組織で更新プログラムを管理する際、検証環境と本番環境を分け、十分に検証を実施した後に、本番環境に同じ更新プログラムを当てたい、という要望がよくあります。
WUA API の使用例は、下記ドキュメントなどにありますが、この例では、スクリプトの中で検索、ダウンロード、インストールをひとまとめにして実施しています。
そのため、例えば、検証環境にインストールした更新プログラムと全く同じものを、その1か月後に本番環境にインストールしたい場合、このスクリプトでは1か月後に新しくリリースされた更新プログラムも含まれてしまい、検証環境と同じ更新プログラムを当てることができません。
更新の検索、ダウンロード、インストール - Win32 apps | Microsoft Learn
そのような状況に対処するための方法をご紹介します。
UpdateID をファイルに保持する対処方法について
更新プログラムには UpdateID という一意の識別子が用意されています。
検証環境に更新プログラムをインストールする際に、あらかじめ Update ID を保持しておき、本番環境への適用時にその ID の更新プログラムのみを検索し、ダウンロード・インストールするという方法があります。
下記のサンプルのスクリプトをご参考ください。
なお、下記では、C:\WU\PATCH_LIST.txt というテキストファイルに書き出しています。
<更新を検索し、テキストファイルへ書き出すスクリプト>
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<テキストファイルを読み込み、ダウンロード・インストールするスクリプト>
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